宵待航海

最新トラックバック
最新コメント
最新記事
プロフィール

konatsumaru

Author:konatsumaru
日々のあれこれや好きなことなど、基本温厚に、時々グレつつ。

月別アーカイブ
カテゴリ
リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
スポンサーサイト
--------(--) --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
背負うもの、捧げるもの
2010-10-08(Fri) 22:14
10月も8日ですかー(しみじみ)さすがに朝晩冷え込んできました。
なのにいまだに半そで半パンで寝てる私。これってどうなんだろう…w

本日の読書感想文。

    『サクリファイス』  近藤史恵

サクリファイスサクリファイス
(2007/08)
近藤 史恵

商品詳細を見る


自転車ロードーレースの世界を描いた青春小説であり、ミステリです。

主人公の白石誓(チカ)は元陸上の中距離選手。インターハイで優勝経験もある有望な選手だったにも関わらず、「ゴールに一番で飛び込む意味」がわからない。感じるのは困惑や居心地の悪さだけ。ただ、走りたいだけなのに。
ロードレースにはエースとアシストという役割分担があり、個人競技のようだけど実は団体競技に近く、ひとりひとりが勝利を目指すのではなく、アシストの選手はエースを勝たせるために走るものなのだそうです。その結果、自分の順位を下げることがあっても、それがアシストの役目なのです。
この世界なら、肩の重しを振り払って走ることができる。チカはロードレースの世界に飛び込みます。

チカのチームのエースである石尾豪は普段は無口で物静かですが、自転車の事となると厳しく、ほとんど執着といえるほどの勝利への強い意思を持つ選手です。チームの絶対的なエースであり、チームメイトから恐れられている石尾は、かつて有望な新人をレース中に「事故」に巻き込み、重い障害を負わせて潰したという。チームメイトから「豪は自分以外のエースは絶対に認めない」と評される石尾は、本当にその新人を故意に潰したのか。

レースは進み、チーム内の人間関係やそれぞれの思惑が入り乱れる中、悲劇が起こります…。

“ときどき、思うのだ。
 自らの身を供物として差し出した月のうさぎの伝説のように、自分の身体をむさぼり
食ってもらえれば、そのときにやっと楽になれるのではないかと。
 だが、現実にはそんなことは起こりえない。
 むしろ、それは、ひどく尊大で、人に負担を強いる望みだ。
 誰も、他人の肉を食らってまで生きたいとは思わないだろう。
 月のうさぎは、美しい行為に身を捧げたわけではなく、むしろ、生々しい望みを人に
 押し付けただけなのだ。”


この小説の語り手でもあるチカのモノローグですが、これが、ラストで真相が明らかにされてから実に重く響きます。
私の想像なんかスコンと超える真実がそこには描かれてました。
とにかく面白くてどんどん読めて、そして最後の最後まで気が抜けない。しかも、読み終わってからも強い余韻を残す、そんな本です。

sacrifice―英語で「犠牲」の意味です。









スポンサーサイト

<< 美味と謎 | Top | ころもがわる。 >>

コメント
ご無沙汰です。
すごい興味深い話です。どうなるんだろう?悲劇って何?
月のうさぎの伝説について書かれた部分。この本読んでなくても、なんだかズトンときちゃいますよ。
日本の小説はまったく読まないんだけど、ちょと結末が気になります。
URL | おちび #-
2010-10-11 12:07(Mon) [編集]

おちび様へ

こんばんは~♪
最近PCになかなか触れなくて、おろそかになって
おります…。いかーん。

月のうさぎの部分はズドーンときますよね…。これも伏線に
なってるんですが。
この小説、ロードレースとか未知の世界なので面白いのかなー、
と半信半疑で読み始めたんですが、そんな心配は不要でした。
テンポもいいのでさくさく読めます。
悲劇は起こるのですが、救いがあるラストなので読後感もいいです。
続編も出てるみたいですねー(まだ読んでないので未確認)
URL | konatsumaru #-
2010-10-12 17:50(Tue) [編集]

コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する

トラックバックURL
http://konatsu117.blog51.fc2.com/tb.php/107-5ccb4859
... この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。